2014年11月24日月曜日

横浜市電保存館‐保存車両を訪ねて‐

 デハ601の近隣をかつて走っていた仲間の車両を訪ねる新企画です。
第1回は市電保存館です。最盛期の市電は生麦あたりから弘明寺までの区間京急線に沿って走っており、他にも多くの路線を抱えていました。市電保存館は旧市電滝頭工場の跡地に立地し、車両保存施設としては神奈川県内最大級、7両もの市電を保存しています。

 横浜市電は明治37年に「横浜電気鉄道」により開業のちに横浜市に移行し、道路渋滞や都市交通の見直しにより昭和47年までに廃止され、その姿を永久に保存するためこの保存館は開館しました。(館内案内書きより要約)
 

 JR磯子駅または根岸駅前からバスに乗り、「市電保存館前」バス停で下車すると真ん前にエントランスがあります。


保存館全景(2階以上は市営住宅)
 
 
受付の先には状態のよい市電の車両たちが並んでいます

 小柄な四輪単車 523
昭和初期のカラーを再現しています
運転台の直接制御機も貴重品!
 
 
1007 横浜市電初のボギー車
現役時代の写真などでよく見かける末期のカラーです
見事な仕切の造形
 


1104 デビュー当時は二人掛けクロスシート(当時はロマンスシートと呼ばれた)
があったためロマンスカーとも呼んだらしいです
運転台仕切、往時の広告が雰囲気を盛り上げます



1311 戦後見られたさわやかなカラーリング
車輪をよけるため床が平らではないことが今見ると新鮮です

本物の敷石を再生したという電停


市電最後の形式の1611(写真右)
そのデビュー当時のカラーです
 

壁に設置された国鉄旧横浜駅舎の大時計
こちらで展示されており、昨年のリニューアルから動くようになったそうです

1510 
類似車体の1171と1172(昭和29年局工場製)に一時期見られた
コーヒーブラウンカラーを再現しています
 

電動貨車10
研究家には有名なブリル社の陽刻のある台車もじっくり観察できます

10号車がかつてキリンビールの製品輸送を行っていたことから
そのわきに荷姿が再現されています
 

車両展示コーナーの外は市営バス滝頭営業所なのでバスもよく見えます
 
 車両の奥は模型ジオラマやコレクションコーナー 

故 吉村栄氏寄贈の模型コレクションの中に京急601が…
と思ったら3つドアの初代の方でした(逗子のモノは2代目です)
 

Oゲージ&HOゲージオラマ

ご当地だけあって地下鉄と市電の模型が秀逸です

 容量の都合上割愛しますが展示物はほかにも貴重なものや地下鉄のシミュレーターなど興味深い物が多くあります。また昨年夏に全面的にリニューアルされて車両を照らす照明が増え、明るい雰囲気になりました。

館内ガイド冊子によると「市電の時代を感じながら将来の横浜に思いを馳せて下さい」とのこと。
7両の市電が並ぶ壮観さは必見です。 それを眺めながら物思いにふけるのはいかがでしょうか?
 
アクセス方法などはこちら↓
横浜市電保存館ホームページ:http://www.kyouryokukai.or.jp/train/
館長のメッセージなどもぜひご覧ください
 
参考:RM LIBRARY119~120 横浜市電 上下巻
市電保存館ホームページ

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